
システム化を考えて相談したら、「要件をまとめてから来てください」と言われて止まってしまった。この話をよく聞きます。
要件を自分たちでまとめられるなら、そもそも困っていません。ここでは、決まっていない状態から進める方法を書きます。
要件定義とは、業務のやり方を言葉と図にする作業です。毎日やっている業務ほど、体が覚えていて言葉になっていません。「なんとなく大変」の中身は、外から質問されて初めて見えてきます。
つまり要件は、**相談する前に用意するものではなく、相談しながら出てくるもの**です。
最初に決めるべきなのは機能ではありません。次の3つです。
ここが決まっていれば、作るものは後から決められます。逆にここが曖昧なまま機能から決めると、「便利そうだから」で機能が増え、使われないシステムになります。
用意できなくても構いませんが、あると話が早く進みます。
いちばん役に立つのは、整った資料より、実際に使っている汚れたExcelです。そこに業務のルールがそのまま残っているからです。
私たちは、要件を最初に全部固めきる作り方をしていません。効果の大きい範囲を小さく作って、実際に触っていただき、そこで出てきた「ここが違う」を反映しながら広げていきます。
開発の進め方を5段階に分けているのも、途中でやめる判断ができるようにするためです。提案・見積もりの段階で違うと思われたら、そこで断っていただいて構いません。
相談を受けて、「それは既製品で足ります」とお答えすることもあります。会計や給与計算のように法改正への追従が必要な領域は、既製品の得意分野です。
判断の材料はSaaSとオーダーメイドの比較にまとめています。作らない判断も含めて、一緒に考えるところからで構いません。